ネットショップ、ハンドメイドマーケット、あるいはヤフオクといったサービスを個人で利用することにより、自分が持っている商品をインターネットで世界中の人々に販売できる機会が増えてきました。
しかし、こういったサービスを利用して商品を販売するときには、特定商取引法により販売者の名前や住所、電話番号の公開をしなければなりません。
自宅をオフィスにしている方々にとっては、基本的には常にインターネット上に自宅の個人情報を公開しなければならないということになります。
この点が様々な事情でネックになる方も多いようです。
ビジネスとはいえ、これからネットビジネスを始める人にとっては、「居住する自宅住所を不特定多数の人々に知られるのは不安」に感じることでしょう。
この問題に対する解決策の1つとして、バーチャルオフィスを利用するという方法があります。
バーチャルオフィスとは
レンタルオフィスという言葉はよく耳にすると思いますが、ではバーチャルオフィスとは何でしょうか?
レンタルオフィスはわかりやすいですね。実際にあるオフィスを借り、その場所にいって仕事をするわけです。
バーチャルオフィスの場合も、実際にあるオフィスを借りるのですが、基本的にはその場所に行かずに、例えば今までどおり自宅等で仕事をします。
つまり、実際に借りるのは場所そのものではなく、オフィスの住所や電話番号といった「情報」です。
さらに、バーチャルオフィスによっては、電話応対や、郵便物の受け取りといった「サービス」を受けることもできます。
カスタマから見れば、あたかもそのオフィスで仕事をしているように見える。こういった状況を実現できるのがバーチャルオフィスです。
個人でネットビジネスを始めるときには、この点が非常に有効な手段となります。
バーチャルオフィスでできること
バーチャルオフィスの契約でできる、一般的なことは以下の通りです。
スポンサーリンクただし、契約するバーチャルオフィスによっては、オプションであったりサービスされていないものもありますので、契約する前に確認してみましょう。
- 住所利用
- 郵便物受取・通知・保管・転送
- 共用FAX受信・転送
- 専用電話・転送
- 電話代行
- 登記利用
ネットショップやヤフオクでも「住所利用」が可能
ネットビジネスを始めるにあたり、バーチャルオフィスに対してもっとも期待するサービスは、やはり1の「住所利用」でしょう。
バーチャルオフィスには、オプションによって制約があるところもあるので注意が必要ですが、ネットショップでの「住所利用」サービスを行なっているところが多いです。
月々の利用料が発生しますが、契約しておくと、自分のネットショップやヤフオクでの販売者情報のところに、この「住所利用」で借りた住所を記入することができます。
実際には、テキストで直接記入するのではなく、画像イメージで載せることを義務付けているところもあり、その点は契約するバーチャルオフィスの規約に従う必要ありますが、自宅住所を書く必要がなくなるのは大変大きなメリットです。
バーチャルオフィスならオフィスの所在地を選ぶことができる
このバーチャルオフィスの住所利用のサービスですが、サービスを提供する会社によって、全国に複数の支店をもつところがあります。
そして、「住所利用」はその支店がある地域の住所を借りることができます。
つまり、バーチャルオフィスを借りる側は、「住所利用」で"自分がオフィスを持ちたい"と思う場所をその支店のなかから選択することができるわけです。
東京、大阪、名古屋、京都・・・。支店がある範囲の中で好みの場所を選べます。
バーチャルオフィスの気になる料金
バーチャルオフィスを運営する会社や利用するサービスによります。
私が以前借りていたバーチャルオフィスは、「住所利用」と「郵便物受け取り・転送」の利用で月4,000円+税でした。
ネットショップの月の売上に対して、経費がどれだけかけられるかにもよりますが、それに見合う金額であれば検討してみましょう。
格安でバーチャルオフィスを利用するには?
なるべくオプションを少なくしたベーシックプランにします。少なくとも「住所利用」だけでまずはスタート、という方法もよいと思います。
ただし、前述したように、自分が使用したい利用目的に対してそのサービスが利用できるか否かをきちんと確認しておく必要があります。
また、住所をシェアするサービスですので、あまりに利用料金が安い会社は慎重に調査をした方がよいと思います。
人気のバーチャルオフィス3選
以下、バーチャルオフィスの例です。
ナレッジソサエティ
まず、ナレッジソサイエティです。
バーチャルオフィスだけでなく、シェアオフィスやレンタルオフィスのサービスもあります。
バーチャルオフィス会員でも法人口座の開設が比較的通りやすく、信頼度の高い会社といえます。
借りることができる「住所」は東京都千代田区。ネットビジネスを始める方ということであれば、この会社でしたら基本料金4,500円/月のプランだけで十分だと思います。
住所利用、月一回の郵便物転送サービスがつきます。ただし、入会金15,000円、保証金30,000円(保証金は解約時に未精算の利用料等を差し引いた上で返還)が別途必要です。
最低契約期間は6ヶ月、それ以降は月毎に解約可能です。
また、入会時に対面審査が義務付けられている点が遠方の方にはネックになるかもしれません。
しかし、バーチャルオフィスは多数の人と同じ住所をシェアすることになることから、この審査制度によって逆に安心感を得ることができます。
安全性を重視したいという方にはおすすめです。
ネットビジネスではなくネットワークビジネス(MLM)での利用や、情報商材販売など、利用目的によって審査自体をしてもらえないものがありますのでご注意ください。
Karigo
Karigoは、全国42拠点のバーチャルオフィスを運営する会社です。
自分の居住する地域の住所を借りたいという方には、選択肢が広がると思います。
最も安い「ホワイトプラン」で月額3,150円、入会金5,250円です。
このプランで住所利用、荷物受取代行、共有FAXの各サービスが含まれます。ただし、荷物転送時には送料実費負担です。
本記事で紹介している目的で借りるなら、このホワイトプランで十分でしょう。
デジラボ
デジラボはコワーキングスペースのサービスがメインの会社ですが、バーチャルオフィスのサービスももちろんあります。
料金は、年払いコースにすれば月当り2,160円で千葉県松戸駅前の住所利用が可能です。
郵便物は代理で受け取り可能、送料実費負担で転送可能となっています。
ただし、初期費用として入会時に別途2,160円かかります。